9条の会で「柏市における放射能対策」の講演を聴く


昨日、午後2時より東金市文化会館にて「第5回 東金地域 9条の会」総会が開催されました。
今回、「柏市における放射能対策」の講演会があり、私達の生活に密着した重要な問題であり、参加者は真剣に耳を傾けました。
その内容を私なりにまとめてみました。

ホットスポット柏における放射能対策」
                  「柏市南部9条の会」三石氏
3.11東日本大震災が起こってまもなく、柏市の子育て中の若いお母さん達から、原子力村の安全だという言葉を信じていたけれど「おかしい」という声が出てきました。
高濃度の放射線量に、戸惑いと助けを求める声が・・・中には簡易線量計を購入して線量の高さを実感したお母さんもおりました。
お母さん達はインターネットで繋がり合い、2週間で10,000余名の署名を集め柏市へ提出。
給食の食材やホットスポットを測定してほしい!と、150〜160名が市に押し掛けて市庁舎はいっぱいになりました。
それが市長を動かし、2011年9月〜10月にかけて市に放射線対策室」が設置され、12月に補正予算を組んで幼稚園や小学校の校庭を除染しました。
除染活動には市民もボランティアとして活動しました。
柏市ホットスポット放射能汚染は、当時マスコミでも大きく取り上げられました。
小学校では87名の生徒が転出しました。意識の高い親ほど転出して行き、パッと集まってパッと散る爆発的な集まりは持続しません。
その中で、事実を知り学習する事の大切さを実感し、学習運動が広がって行きました。
ザラザラした屋根・雨戸・排水溝・貯水マス・芝生は線量が高いですが、私有地の除染は個人で行う事になっており費用も個人負担なので思うように除染活動が進まないのが現状です。
運動から学んだことは、自然エネルギーを使い豊かな自然の中で暮らしたいということです。


放射能汚染地域の現状と課題・・・柏市の実態報告」
                 「柏市南部9条の会」渡邊氏 
私は第一原発近くが故郷です。病人が多発しております。
除染活度をしているが、「いつもこれで良いのか?」という疑問を持っています。
200kmぐらい離れた地域まで放射能汚染が広がっています。
今の基準が安全なのか?公共施設は除染するが、私有地は自己負担で処理しなければなりません。
野田では地上から50cmで測ったのと1mでは全く数値が違い、子供の遊ぶ砂場だけは50cmの所で測っています。
柏市には二つの清掃工場があります。
南部の清掃工場はダイオキシンが出ない装置をしてあり、100tのゴミを焼却して10tの焼却灰が出ます。
これを再度燃やして1tに凝縮された焼却灰は放射能の濃度が高くて、国の基準では1kg8000ベクレル以下なら埋め立てても良いですが、この凝縮した焼却灰は70800ベクレルが検出されて捨て場がないです。
放射線量は風の流れや地形によって大きく違います。
雨水の半分は下水に流し、もう半分は浸透マスを使って地中に戻しているので危険です。
重要なデータが隠されており、データを伏せられて作られた野菜が心配です。
広島・長崎の原爆のデータは殆んどアメリカが握っており、日本には正確なデータがないです。
憲法9条は、人間の尊厳を守り、それは原発問題と繋がっています。



お二方の講演を聞いて、目に見えないだけにどんな所が放射線量が高いのか、果して農作物は安全なのか、とても気がかりです。
やっぱり脱原発で、この大きな負の遺産を未来ある子供達に残してはならないと思いました。
当市でも公共施設の放射線量は計測しましたが、基準値以下であったと聞いております。
しかし、気候の変化も影響してこんご度のように変化して行くのか予測がつかないと思います。
渡邊氏の憲法9条は人間の尊厳を守り、それは原発問題と繋がる」と言われた言葉を噛みしめております。
そして憲法9条」を読み直してみました。