ポルトガルの頭脳流出に思う

昨日、午後10時からNHKBS1「ドキュWAVE 頭脳流出/南欧の落日」が放送されました。
ヨーロッパの金融危機に伴ない、深刻な経済状態が続くポルトガルでは失業率が15%と高く、特に若者の失業率は35%を超えているといいます。
かつてはポルトガルの植民地であった、ブラジルやアフリカのアンゴラモザンビークへ頭脳流出が起こっているそうです。
アンゴラは経済成長率が10%で言葉が同じこともあって、IT関係の会社は引く手あまただと言います。
医療関係者も流出しているとのこと。
但し、治安が悪くて危険と隣り合わせの生活をしているといいます。
中には、ピストル強盗にあったという人もおりました。
また、インタビューに答えていた市民の声は、
ポルトガルは夢も未来もない国になってしまった。
国には仕事がない。
頭脳流出することで、家族がバラバラになってしまう。と、涙を拭っている婦人もおりました。
また、ポルトガル語を話す国で仕事をすべきだ」という首相の発言には、これでも一国の首相か?・・・と、唖然としました。


一方日本でも過去に大リストラの風が吹き荒れた時に、働き盛りの人達が東南アジアに頭脳流出したことがありました。
この時、このままでは日本の頭脳が海外流出してしまい、日本の技術が空洞化してしまう。
と危惧されていました。
今、日本の完全失業率は4%台だといいます。
若者の失業率はもっと高いそうです。
1ヶ月に1週間程度のアルバイトは、完全失業率に含まれていないとのことです。
月に1週間程度のアルバイトでは到底生活出来ないし、完全失業率の算定がいかに低く見せるかというごまかしに過ぎないと思いました。
今また、大手企業のリストラや工場の縮小が言われております。
中国に進出している企業も先日の反日デモで大きな被害をこおむり、撤退や他の国への進出も視野に入れているようですが、思い切って日本に引き揚げて内需拡大を考えることは出来ないのでしょうか?
雇用が増えれば、消費も増え、必然的に税収も増えて日本経済の回復に繋がる道ではないかと思いますが・・・