第3回旧福岡村 史跡名所巡り(2)

昨日の続きです。



十枝の森を見学しました。
敷地内に「十枝雄三翁」の胸像があります。
資料によると、十枝雄三翁は明治6年東金市押堀に生まれ、後に北吉田の旧家である十枝家の養子になりました。
福岡村の村長を務めた後に県会議員となり、水害や旱魃に苦しむ農民の苦悩を救うために小中川改修や利根川灌漑用水事業に私財を投じて東奔西走され、幾多の困難を乗り越え22年の歳月をかけて両総用水が完成しました。
約2万5千ヘクタールの水田の稲の収穫が保障されたといいます。
この業績をたたえて昭和31年に名誉町民第1位号に推載されました。
昭和31年10月に生涯を閉じました。



その後、十枝雄三翁の次女、十枝澄子さんが先祖代々から受け継いだ
屋敷をを守り続けてきましたが、昭和63年に樹木保存を条件に町に寄付
されました。
奥に見えるのが住まいです。
澄子さんは平成23年4月に98歳で生涯を閉じました。



休憩所になっています。奥にトイレも設置されています。
この樹木は人の手で植えられた庭木と鳥や風などによって運ばれてきて
発芽したものが混在しています



ここで休憩を取りました。



主のいなくなった庭にツワブキの花が群生していました。



農道を歩いている途中に用水機場があり、そこにこの案内図がありました。
両総用水の詳しい説明が書いてあるので引用させていただきました。

「両総用水とは」
両総用水は、香取市佐原地先で利根川の水を汲み、北総台地をトンネル、パイプラインなどで横断し、九十九里平野一帯の水田に水を送っている農業用水です。
長さは香取市から一宮まで約80kmもあり、日本でも有数な、千葉県で一番長くて大きい農業用水路です。
“灌漑”している地域は利根川の支流である大須賀川の沿岸の香取市・神崎町・成田市と、九十九里平野にそそぐ栗山川沿岸の多古町横芝光町匝瑳市、ならびに九十九里平野に沿って広がる一宮川までの東金市山武市九十九里町大網白里町茂原市・白子町・長生村一宮町の6市7町1村にまたがり、千葉県の水田の20%を灌漑しています。
このことから千葉県の農業生産と地域の営農を支える、なくてはならぬ重要な農業用水となっています。




次に「アートギャラリー古屋敷」を見学しました。
築120年を超える旧家で、オーナーが場所を提供して様々なジャンルの
方が展示会を開いております。

室内には薪ストーブが赤々と燃えていて、焼き芋が乗っています。
太い大黒柱や梁が重厚さを醸し出しています。



ガラス展も行われています。



大きな柱時計が現役で時を刻んでいます。



座敷きも展示場になっていて、色々な作者の作品が並んでいます。
家そのものがギャラリーとして素晴らしいです。



日蓮宗「おんでん寺」です。
昔は細草檀林と呼ばれ、多くの僧侶が学んだと言われています。



この境内で昼食を取りました。
お寺の住職様からみかんをいただき、皆でご馳走になりました。


ゆっくり休憩を取ってから、一路福岡公民館へ歩を進め午後2時過ぎに到着して解散となりました。
今回は、両総用水の重要性や、その事業に力を尽くされた方々の事を学び意義深い史跡名所巡りになりました。