虫クラブの蝶ハウスにオオムラサキの幼虫を放つ


虫クラブの蝶ハウスで育っているオオムラサキの終齢幼虫です。
昨年初めてオオムラサキの幼虫30匹を、茂原市オオムラサキを飼育しておられる伊藤先生から分けていただいてハウスに放して観察会をしました。
半分以上羽化して雄雌のオオムラサキを見ることが出来ました。
今年幼虫がどのくらい孵化しているか、高坂さん夫妻が観察したけど一匹も姿を見ないと言っていました。
ところが、今日、メンバーのMさんがハウスに入って1匹だけ終齢幼虫を見つけました。
これには、皆感激!・・・まだ他にもいるのではないかと期待しました。


そこで今年も茂原市オオムラサキの飼育をしておられる伊藤先生の蝶ハウスに虫クラブのメンバー5人で伺ってオオムラサキの幼虫を80匹ほどいただいてきました。



伊藤先生が脚立を貸して下さって、皆で素手で幼虫を捕まえてカップに1匹ずつ入れていきました。
食草のエノキが幼虫たちの旺盛な食欲で丸坊主に近い状態にあり、これでは餌が足りないので全部持って行ってほしいと言われました。



丸々太ったオオムラサキの終齢幼虫が沢山おりましたが、まだ成長途中の小さい幼虫も結構おりました。
手で押さえると角を出して反り返り、ねばねばした糸のような物を出して葉っぱから離れようとしません。
幼虫も命を守るために必死なんですね。
私はまず、撮影を優先させていただきました。



捕まえた幼虫は次々とカップに入れられていきます。



すでに蛹になっているのも沢山ありました。
葉の裏に付いているので外目には分かりづらいです。



伊藤先生にオオムラサキの卵をパソコンの画像で見せていただきました。
皆で感動しながら拝見しました。
そして、先生がメールで私に画像を送ってくださいました。
きれいな緑色の卵で100ヶぐらい生むそうです。
蝶にも個性があって、きちんとした蝶の卵はきれいに並んでいるけど、そうでない蝶の卵は山盛りになっているとのこと。
この話を聞いて、なるほど蝶にもそれぞれ個性があるのだとビックリしました。



1週間ぐらいでう孵化するそうです。
どれも貴重な画像を提供していただきました。



外で飼育しているジャコウアゲハの卵を見せていただきました。
食草はウマノスズクサという植物で、草地などに普通に生えているそうです。



ジャコウアゲハの幼虫です。
一年に何回も羽化する蝶で、ドウダンツツジの咲く頃に一番初めに羽化するとのこと。



11時過ぎに、高坂園芸さんの敷地内にある虫クラブの蝶ハウスに到着しました。
いよいよハウスに幼虫を放します。



高坂さんは脚立に乗って高い所に放しました。



カップから出して手からエノキの葉に移動させるのですが、角を出して粘り気のある糸のような物を出して葉っぱに移すのが一苦労でした。
小さい幼虫は胴体を掴むと抵抗して身体が弱ってしまうものもありました。



葉っぱに移るとすぐにエノキを食べ始めて、しばらくすると元気に移動をはじめたのでほっとしました。



いただいて来たジャコウアゲハの幼虫2匹を、森の中のウマノスズクサに放しました。
食草のウマノスズクサの苗も高坂さんが植えました。
周りには食草が沢山あったので安心です。
但し、野外なので外敵に狙われなければいいのですが。
これから、虫クラブのオオムラサキ観察会が始まります。
一人でも多くの方に見ていただいて、自然と関わっていただけたらいいなぁ。と思っています。
今日は楽しい有意義な日になりました。