プロフェッショナル「高倉健73分スペシャル」

今夜7時30分から放送されたNHKプロフェッショナル高倉健73分スペシャル」を見て、沢山の感動をもらいました。
映画の撮影が終わるとマスコミから姿を消して孤高の人と言われておりますが、謙虚でおごらず凛とした生き方に、尊敬している俳優さんの一人です。
今夜のスペシャルを見て、ますます尊敬の念をいだきました。


俳優生活56年で、今年81歳とのこと。
「あなたへ」という映画の撮影現場の密着取材です。
そこに存在するだけで感動を与える俳優さんと言われ、自分の納得する仕事じゃないと動かないとも。
ご自身は撮影現場では殆んど座らないで立っているそうです。
それは、座るとファイトが無くなるような気がするからだと言います。
そして真骨頂は、最小限の言葉で表現すると自分の心をよぎる本当の気持ちが出る。
本番は基本的には1度だけ。
撮影の合間には、地元の方々や共演者・スタッフに、気さくに声をかけて過ごす。
子供たちにも肩を組んだりして気軽に話しかけ、写真撮影にも応じている。
肝に銘じている事があると言います。
普段の生き方が芝居に出る。
テクニックじゃない、本人の勉強で知恵をつけて役を演じ、その役に生き方を教わる。
だから、やっている役は皆好きになる。


撮影のない時で東京にいる限りは、都内のある理髪店にいるそうです。
コーヒーを飲んだり新聞を読んだり、多少の私物も置いてあるそうです。
映画の頭はここで刈ってもらうそうです。
こだわりがあるとのことです。
心と体を最高に保つには、酒は飲まない。
朝食をしっかり食べて夜まで殆んど食べない。
体重は70kgを越さない。ウォーキングもかかさない。


高倉健さんは北九州の炭坑の町に生まれ、東京の大学を卒業、大企業に就職が内定していたが、就職しないで一旦故郷に帰りますが、また東京に出てきてお金の為に俳優になったと言います。
初めて顔にドーランを塗った時「お金の為に身を落とした」そう思ったそうです。
30代に任侠ものの映画が大当たりして1年に10本以上映画に出て、疲れて気力が無くなりフリーになって自分の納得出来る映画だけ出演したといいます。
その中で、数々の名優の立ち居振る舞いを見て学んだとも。
身を捨てても悔いがない。僕はそう思ってやってきた。
主人公の悩みを共有しながら撮影に臨んだと。