蝶ハウスにオオムラサキがいっぱい!

高坂園芸さんご夫妻と一緒に午前中、茂原市在住の伊藤さんのお宅を訪問して、ハウスで飼育している国蝶のオオムラサキを見せていただきました。
そしてお話も伺いました。


伊藤さんが高校の物理の教師をしていた時に、同僚が採取してきたオオムラサキの卵をもらって翌年に羽化させたところ、その美しさに魅せられたのがオオムラサキを飼育するきっかけになったといいます。
昭和59年に飼育を始めてから28年が経ち、今の蝶ハウスを建てたのが平成10年だそうです。



蝶ハウスです。
オオムラサキが沢山舞っていて、それはそれはきれいで感動しました。
ネットの上の方に黒いものがありますが、オオムラサキです。



オオムラサキの餌場です。
メロン・スイカ・柿が置いてありますが、蝶は柿が好きだそうです。
柿は熟したものを冷凍保存しておくそうです。
他にカルピスが好きで、10倍に薄めたものを毎日補給しているとのこと。
古くなった果物の上に新しい果物を乗せて、餌場を掃除するのは1〜2回で、なるべく自然に近い状態にしているそうです。



幼虫です。
食草はエノキです。



蛹です。



羽化した後の抜け殻です。



オオムラサキのオスです。
クヌギの木が好きで良く羽を休めているそうです。



オオムラサキのメスです。
羽化して間もない頃だと思われます。
羽がぬれていて、カメラを近づけてもじっとしていました。



寄生バチの被害が多いので、蛹になると室内の飼育箱に移して飼育をして、羽化してから蝶ハウスに移すそうです。
オオムラサキは1年に一度しか羽化をしないといいます。
住宅街の中なので気候が温暖で5月の下旬から羽化が始まり、7月いっぱい見られますが、最後は蝶を野外に放してしまうそうです。
他の地域では羽化はもっと遅いといいます。
1年に、ハウスの中では300匹ぐらい飼育していますが、他に春の幼虫を
500匹ぐらいほしい人に分けているそうです。
他にもジャコウアゲハや他のアゲハも飼育しておられます。
食草や飼育など、工夫と細心の注意を払って飼育しておられて圧倒されました。
ジャコウアゲハの蛹の写真を撮らせていただきましたが、残念ながらピンボケでした。